この記事は、” チームの統括すべき立場に就いたが上手くいかない、 マネジメント職とは 何なのか、全く答えが見つからない” と悩みを抱いている方向けに書きました。
メンバーへの指示や毎月の目標設定、叱咤激励を行っているのに上手くいかない…。昼食を一緒に取ったりしてコミュニケーションも完璧な筈なのに、なぜ、うまくいかないのだろう?
マネジメント職とは 何なのだろう…もしかして今、空回りしてる?
マネジメント職とは 、という問いに明確な回答が出来る方は、どの位いらっしゃるのでしょうか。
仕事柄、3,000社ほどの会社組織を見てきましたが、マネジメント職としての職責を果たせていない方ほど、チームメンバーとのコミュニケーションや信頼関係に自信をお持ちでいらっしゃるケースを数多く見てきました。
昼食では雑談に花を咲かせるものの、仕事では情報共有や進捗管理、チームメンバーへのフィードバックすらも行えていない状態が多く、 マネジメント職とは 叱咤激励と目標達成率だけ追いかければ良いというお考えが多い印象があります。
このようなマネジメントが常態化し続けてしまうと、退職率の増加や目標退職率の低下に繋がり、チーム全体の業績悪化に直結してしまいます。
もし、既に上記のような現象、言動が見受けられるようであれば、早期改善が必要です。
私自身、これまで600名以上のマネジメント経験を重ねてきましたので、成功と失敗を数多く経験してきました。この記事を通して、一人でも多くのマネジメントに携わっている方々へ、この経験をお伝えしたいと考えています。
それでは、 マネジメント職とは 何をすべきなのか、そしてマネージャーが陥りやすい失敗例などをご紹介いたします。
本記事の構成(=もくじ)
マネジメント職とは 何をすべき?9つのポイント
マネジメント職とは 組織やチームを効果的に運営し、目標を達成するためのプロセス全般を指します。
組織やチームの目標を定め、計画を策定し、リソース(人材や物資、資金、時間などの”経営資源”の総称)を調達して、計画の実行と進捗管理を行い、結果を評価するまで一貫して行います。
また、人材管理やコミュニケーションの能力も必要です。 マネジメント職とは チームメンバーをサポートし、彼らの能力を最大限に引き出し、仕事に取り組む姿勢を向上させる役割を担っています。
マネジメント職が成功するために必要なスキルは以下の通りです。
① リーダーシップ
マネジメント職とは リーダーシップの一端を担い、チームメンバーを指導し、共通の目標に向けて努力するよう促す役割を指します。また、チームの文化や価値観を定義し、メンバーがその価値観に沿って行動することを奨励します。
② コミュニケーション
マネジメント職は、コミュニケーション能力が重要です。情報を共有し、問題を解決し、チームメンバーの行動量を維持することが必要です。コミュニケーション不足は、不必要な誤解やミスを招くことがあり、意見を聞かずに決断を下すことがあると、チームメンバーのマイナス感情を招き、行動量の低下、チームの目的達成が困難となる可能性が高まります。
③ 意思決定(決断)
マネジメント職とは 迅速な決断力が求められる役割です。決断が下せない、または決断が遅れることがあると、プロジェクトの進捗が遅れたり、チームメンバーのモチベーションを低下させることがあります。
④ 問題解決
問題が発生した際に対処するための指示を出し、問題を解決することがマネジメント職として求められます。社員や顧客との対話を通じて、問題の解決策を見出し、それを実行することが必要です。
⑤ チームビルディング
マネジメント職とは チームメンバーを結束し、協力して目標を達成させる役割を指します。現在の目標進捗を常に把握、フィードバックを通して、メンバー間の信頼関係を強固にする取り組みを行います。
⑥ スケジュール管理
プロジェクトやチームの進行状況を確認し、スケジュールの管理を行います。目標達成のために、適切なタイミングで業務の優先順位を決定し、作業量を調整することが必要です。
⑦ プロジェクト管理
マネジメント職の重要項目である、担当プロジェクトの進捗状況を常に監視し、問題が発生した場合には問題解決に向けて対処します。プロジェクトの目標達成に向けて、プロジェクト計画を策定し、チームに指示を出し、進捗状況を定期的に報告することも必要です。
⑧ 予算管理
予算管理は、会社の予算を管理し、収支のバランスを取るために予算の作成、予算執行の監視、収支の調整を行います。具体的には、予算の設定、予算の配分、予算の達成状況のモニタリング、予算に基づく意思決定を行います。予算管理により、会社の経営状況を把握し、適切な投資や経費削減などの戦略を立てることができます。
⑨ マーケティング
マーケティングの マネジメント職とは 以下のステップを踏んで目標を達成します。
1) 目標設定
2) ターゲット市場の選定
3) マーケティング戦略の策定
4) 実行と監視
5) コミュニケーション
また、顧客や市場の変化に敏感に対応し、改善策を迅速に講じることが重要です。
マネジメント職とは 組織の効率性や成果に直接的な影響を与えます。マネージャーが機能していない組織は、穴の開いた風船のように、メンバーのモチベーションや目標達成意欲が常に穴から吹き出てしまっている状態であると言えます。
[参考記事]
マネジメント職とは ?失敗の多い7つのポイント
下記の行動、思考を持つ人物は、チーム全体のモチベーションを低下させるだけでなく、目的達成への意欲を失わせる行動を無意識で行ってしまいます。
以下、代表的な例をご紹介します。
① コミュニケーション不足
マネジメント職とは コミュニケーション能力が強く求められます。様々な情報共有、問題解決、チームメンバーのモチベーションを維持することが必要です。
コミュニケーション不足は、不必要な誤解やミスを招くことがあります。チームメンバーとのコミュニケーション不足や、意見を聞かずに決断を下すことがあると、チームメンバーの士気の低下や、目的達成が困難になるでしょう。
[参考記事]
② 責任を回避する
責任を負うこともマネジメント職の役割ですが、問題発生時に責任を回避し、他人や状況のせいにするマネージャーは、即時、信頼を失います。
③ 能力の高いメンバーを脅威視する
承認欲が高く、自意識の高いマネージャーは、能力の高いチームメンバーを脅威と見なすことがあります。そのため、そのメンバーには仕事を与えず、抑圧することに注力する傾向があります。
④ 目標を明確にしない
明確な目標を設定し、チームメンバーに方向性を示すことが必要ですが、目標を明確にしないマネージャーは、チームメンバーが混乱し、効果的なチームワークが妨げられることがあります。
⑤ チームメンバーを過剰にコントロールしようとする
マネジメント職 役割 は、指示を出し、目標を設定し、進捗を監視することが必要ですが、常に細かいことまで管理しようとするマイクロマネジメントは、チームメンバーの自己決定能力を奪い、モチベーションを低下させることがあります。
⑥ チームビルディングの欠如
マネジメント職 役割 は、チームメンバーを結束し、協力して目標を達成することが必要です。しかし、チームビルディングを怠ると、チームメンバー同士の信頼関係が損なわれ、協力関係が破綻することがあります。
⑦ フィードバック不足
チームメンバーにフィードバックを与え、改善の機会を提供することが必要ですが、 マネジメント職 役割 を怠ると、メンバーの成長が妨げられ、プロジェクトの進捗に悪影響を与えることがあります。
真面目、努力家が陥るミス5選
マネージャー職に就いている方は、“真面目、努力家”であることが多いですが、頑張り続けることができる人にも欠点があります。
以下、代表的な例をご紹介します。
① 過剰な自己要求
自分自身に高い基準を設け、チームメンバーに対しても過剰な要求を課します。
この行為は、チーム全体に過剰なプレッシャーをかけ、ストレスや不安に苦しむことにつながることがあります。
「アドラー心理学」では、自身と他人の課題を切り分け、論理的に考えるプロセスが学べます。下記の記事も併せてご覧ください。
② 極端な焦り
極端な焦りを感じ、即座に結果を求める傾向があります。これは、不安やストレスを感じ、急いで行動することで結果を早く出そうとすることがあります。この行動は”アンガーマネジメント”で改善できます。
[参考記事]
③ 社交性の欠如
自分自身の目標に向かって邁進していくことが多く、しばしば社交的な交流を軽視する傾向があります。この結果、孤立してしまい、人間関係の面で苦労することがあります。
④ 過労、健康問題
長時間働き、不規則な食生活や睡眠不足に陥りがちです。過労や健康問題に直面し、長期的な成果を妨げることがあります。
⑤ 目標への執着
目標に対して過度に執着する傾向があります。もし、失敗や挫折に直面した際、非常に失望し、自信を失うことがあります。
まとめ
自身の言動、態度などは自分自身で気付き、修整することが難しいかと思います。 マネジメント職とは 日々を振り返りながら改善を重ねることが何よりも重要です。
マネジメント職を担う人は孤独だと言われますが、その価値観から脱却し、” なぜ今、頑張る必要があるのか “ と、チームメンバー全員に理解してもらう努力が必要です。一人相撲では達成できないからチームとして組織され、肩を並べている筈です。今いるメンバーの生産性を高めるためなら「泥水をすする覚悟」が必要だとも言えます。
マネジメント職とは 自身が道しるべとなり、正しい方向を示すことです。孤独を選ぶのではなく、自分自身もチームの一員だと自覚する事が、 マネジメント職の第一歩だと言えるでしょう。
意識すれば何事も変えられる。私が一番好きな言葉です。今からはじめられる事を、一緒に取り組んでいきましょう。
[参考記事]
産業能率大学:マネジメントに関する調査報告資料
プレジデントオンライン:「マネジメント」の記事一覧
東洋経済:「マネジメント」の記事一覧