この記事は、「 Z世代 価値観 仕事 」に関心のある経営者・役員・役職者の方向けに書きました。
現在、企業求人の応募者にZ世代が増加しているかと思いますが、面接や採用後の配属先の割り振りなど、不安に感じている部分は無いでしょうか。
今後、少子化と超高齢化の影響で、新規採用の難易度が高まることは避けられません。
【イマドキの若者は…】思考では人手不足倒産に陥ってしまう可能性も出てきます。
Z世代 価値観 仕事 観は従来の世代と異なっているため、今回はZ世代が求める働き方について、経営者・役員・役職者の目線で解説します。
Z世代の価値観を踏まえ、彼らが求める理想の仕事を提供するためのポイントを、私と一緒に考えていきましょう。
本記事の構成(=もくじ)
従来の世代と異なる Z世代 価値観 仕事
Z世代は、①デジタルネイティブ、②コミュニケーション能力の高さ、③経済的な自立の重視、という特徴があります。
2000年以前に成人を迎えた方と、2000年以降に成人を迎えた方では、バブル景気/崩壊やIT革命(1995年~)などといった経験の有無が異なります。
また、それらを体験した年齢によって、物事の価値観が大きく変わり、仕事観や人生観にも大きな影響を与えます。
時代によって大きく変わる価値観の変化に対応することが、企業の成長や競争力を高めるために必要不可欠です。
Z世代は私たちと大きく尾となる価値観を持っているため、新しいビジネスモデルや新しい産業を生み出す可能性が高く、経済的な成長を牽引することが期待できます。
このようなポテンシャルを最大限に引き出すためには、企業側も柔軟な働き方や報酬体系を導入し、Z世代と共に、企業側の変化が求められる時代がまもなく到来するでしょう。
従来の正社員や終身雇用制度に頼らず、自己責任で働くことができる人材が増えることで、企業は柔軟な雇用形態を取り入れる必要性が生じます。
①デジタルネイティブ
デジタルネイティブとは、1980年代後半から2000年代前半に生まれた世代で、幼少期からデジタル技術の普及に触れて育ち、スマートフォンやSNSを当たり前に使いこなしています。
また、情報を素早く収集・消化し、自由に発信することができるため、新しいビジネスの形態や社会の変革をもたらす力を持っています。
②コミュニケーション能力の高さ
幼少期からインターネットやスマートフォン、SNSなどを通じて日常的に多くの人と交流することで、文字や画像、動画などの様々な情報を瞬時に共有し、それらを通じてコミュニケーションをとることができます。
そのため、相手のニーズに合わせたコミュニケーションができると言われています。
SNS文化の影響で、自己表現やコミュニケーション能力が期待できますが、リアルな対面コミュニケーションの能力に欠ける可能性もあります。
(新型コロナの影響で学校などの対面コミュニケーションの能力に欠ける可能性も)
③経済的な自立の重視
Z世代が経済的自立を重視している理由は複数あります。
生まれてきた時から既に不景気だったこともあり、私達の世代に比べて経済的な不安を常に抱いています。
また、超高齢化、年金制度や社会保障制度の不安定さが懸念されるため、自己責任で自分自身の生活を支えることが求められる傾向にあります。
Z世代が求める働き方
価値観に合致した企業で働く社員は、経営者・役員・役職者にとって、価値の高い存在となります。
双方の価値観が合致することで、社員のモチベーションが高まり、仕事に取り組む姿勢が向上し、生産性や品質の向上につながる可能性が上がります。
また、価値観が合致する企業で働くことで、社員の定着率が高くなり、採用コストの削減にも繋がるかもしれません。
ただし、企業側の価値観に合致する社員を採用するためには、自社の価値観を明確にし、それを社員に伝えることが必要です。
今いる社員たち、Z世代の価値観を考慮した新しい”働き方や評価制度”の整備も必要です。
下記、Z世代が求める働き方の3点を記載します。
①ワークライフバランスの重視
まず、Z世代は両親のワークライフバランスの悪さを目の当たりにして育ってきたため、自分たちが将来同じように過ごしたくないという意識が根付いています。
また、デジタルネイティブであるため、フレキシブルな働き方に対するニーズが高く、仕事とプライベートのバランスを取ることが重要であると考えるようになっています。
さらに、Z世代は自己実現のための時間や趣味の時間を重視しています。
仕事に全てを捧げることよりも、自分自身の成長や趣味に時間を割くことで、より充実感や幸福感を得ることができると考えています。
経営者目線で見ると、ワークライフバランスを重視するZ世代の存在は、企業にとって大きな意味を持っています。
ワークライフバランスが取れている社員は、ストレスや疲労を軽減するために健康で生産的な状態を維持しやすく、長期的な働き方を維持することができます。
また、仕事に熱心な社員であっても、適切なワークライフバランスを維持することで、業務効率が向上する場合があります。
さらに、ワークライフバランスが取れている企業は、社員のモチベーション向上や離職率の低下などのメリットを得ることができます。
そのため、企業はワークライフバランスを重視した人事政策を進めることが必要です。
フレキシブルな働き方やリモートワークの導入、休暇制度の充実など、社員が働きやすい環境を整備することで、より優秀な人材を確保し、生産性の向上や企業価値の向上に繋がる可能性があります。
②フレックスタイム制度の導入
Z世代はワークライフバランスを重視する傾向があるため、フレックスタイム制度の導入によって、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができることに価値を見出しています。
例えば、朝早く出社して早めに仕事を終えることで、自分の時間を確保することができたり、通勤時間を減らすことでストレスを軽減することができたりします。
また、フレックスタイム制度は、社員のモチベーション向上やストレスの軽減、労働生産性の向上など、様々なメリットがあるとされています。
例えば、社員が自分のペースで働くことができるため、集中力が増し、仕事の質が向上することが期待できます。
そして、社員が自分の時間を自由に使うことができるため、子育てや介護などのプライベートな事情に対応しやすく、離職率の低下にも繋がる可能性があります。
経営者目線で見ると、フレックスタイム制度の導入は、社員の働き方の多様化やワークライフバランスの改善など、企業にとってメリットがあるとされています。
例えば、社員が自分の時間を自由に使うことができるため、柔軟な勤務スタイルに対応することができ、離職率の低下や生産性の向上につながる可能性があります。
フレックスタイム制度の導入によって、働き方の改善を”採用情報”などでアピールすることで、優秀な人材の確保にも繋がるかもしれません。
ただし、フレックスタイム制度の導入には、企業のシステムや文化を変革する必要があります。
そのため、経営者は、社員との十分なコミュニケーションを図りながら、制度の導入や運用方法を検討し、社員の働きやすさや生産性の向上に繋がるように努める必要があります。
③価値観に合致した企業で働きたい
Z世代は社会貢献や環境保護など、社会的な課題に対する意識が高いとされています。
そのため、自分の仕事が社会的に意義があるものであるか、企業の社会的責任についてどう考えているか、といった点について、企業の価値観と自分の考え方が合致するかどうかが重要視されます。
また、Z世代は自己実現や成長に対する欲求が強く、やりがいのある仕事や新しい技術・スキルを身に付けられる仕事に興味を持ちます。
そのため、自分が関心を持っている分野や、自分のスキルを活かせる分野で働けるかどうかが、企業選びの重要な要素となります。
まとめ
Z世代の特徴や価値観を踏まえ、彼らが求める理想の仕事を提供するためのポイントを再度、見直しましょう。Z世代をターゲットにした採用戦略の構築や、社員のモチベーションアップにつながる情報として、参考になるかと思います。
企業が今後成功するためには、Z世代の価値観や働き方に配慮し、彼らにとって魅力的な職場環境を提供することが不可欠です。
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参考文献
「2020年代の若者」総務省統計局
「ワークライフバランス」厚生労働省
「フレックスタイム制度の導入」中小企業基盤整備機構
「IT業界の人材不足」ITmedia
「スタートアップ企業」経済産業省
「フリーランスの働き方」日本フリーランス協会
「環境問題に取り組む企業」環境省