この記事では、「 働きがい の ある 職場 」へ改善するための5つのポイントをお伝えいたします。
コロナの猛威が収まり、テレワーク勤務からオフィス勤務へ戻られた方が多くいらっしゃるかと思いますが、数年振りに肩を並べて仕事に打ち込んでいると、職場環境が以前より悪化しているような感覚に陥ることはありませんか?
実際にGoogle検索してみると、職場環境の悪化に関係する記事が多く見受けられ、どの会社組織でも職場環境の改善に注力されているのではないかと感じています。
私の仕事柄、企業の採用・転職動向を耳にすることが多いのですが、リモート関連の”拒絶感”が無くなりつつある現在、転職活動が優位に動いている流れを感じています。リモート面接の売りである「場所を選ばない」という点が、転職を決断する動きに拍車をかけ、現在の雇用人員の安定に悪影響を及ぼしているのです。
人手不足に悩まれている、経営者・人事担当者の方にとってはチャンスでもある状況ですので、「 働きがい の ある 職場 」とはどのような状態を指すのか、この記事を通して再認識していただければと思います。
本記事の構成(=もくじ)
「 働きがい」のある職場、無い職場は何がどう違うのか
一目で確認できるよう、下記の表を用意しました。
要素 | 働きがいのある職場 | 働きがいの無い職場 |
人間関係 | 協力的な同僚との良好な関係 | 人間関係の緊張や対立が多い |
コミュニケーション | オープンで意見を尊重する文化 | 情報の非公開や上下関係の強さ |
フィードバック | 定期的かつ建設的に行われる | 不適切、不公平 |
スキル開発 | 成長機会やトレーニングの提供 | スキル開発の機会や支援の欠如 |
意義のある仕事 | 目的や価値感に基づいた仕事 | 仕事の意義や目標が不明確 |
仕事と生活の調和 | フレキシブルな勤務、休暇の充実 | 長時間労働による休息の欠如 |
公平な報酬 | 市場価値に基づく公正な給与体系 | 給与の不公平や報酬の適正性の欠如 |
リーダーシップ | リーダーの信頼性とサポート | マイクロマネジメント至上主義 |
職場環境 | バランスが取れた多様性文化 | 差別やハラスメントが蔓延 |
現在の若手人材(20~30代)たちの動向ですが、「前向きな挑戦が認められ、仕事とプライベートのバランスが取れる仕事」が最も好まれる傾向があります。
また、過度にユルい職場環境は[ゆるブラック企業]として認識されてしまい、退職意欲を促進させてしまうケースが目立ってきました。
過度に厳しい「ブラック企業」
過度にユルい「ゆるブラック企業」
聞き慣れない呼称ですが、現在の若手人材(20~30代)の動向を意識することで、「 働きがい の ある 職場 」への転換に役立てることが可能です。
「 働きがい 」のある職場が満たしている5つのポイント
既にご存知かと思いますが、下記5つのポイントを押さえることが何よりも重要です。
1.ワークライフバランスの促進
フレックスタイム制度、リモートワークの推奨、有給休暇の活用推奨が重要です。
フレックスタイム制度を導入することで、従業員は自分の最も生産性が高い時間帯に働くことができ、プライベートとの調和を図りやすくなります。また、リモートワークの推奨により、従業員は通勤時間を削減し、柔軟な働き方が可能となります。有給休暇の活用が自由に行えると、従業員は休息とリフレッシュを十分に取ることができます。
2.成長のサポート
成長のサポートには、内部研修やトレーニングプログラムの活用、外部オンラインリソースの活用が有効です。
中小企業でも、社内の知識やスキルを活かした研修やトレーニングプログラムを実施することで、従業員のスキルアップを支援することができます。中小企業が外部リソースを活用する際には、予算を有効に活用し、従業員の成長を促すための最適なリソースを選ぶことが重要です。
3.コミュニケーションの強化
コミュニケーションの強化には、定期的なチームミーティングの開催やコミュニケーションツールの活用が効果的です。
定期的なチームミーティングを通じて、チームメンバーの意見交換や情報共有の機会を設けることで、コミュニケーションを促進します。コミュニケーションは職場の協力や連携を強化し、働きがいのある環境を構築するために不可欠な要素です。
4.報酬体系の工夫
報酬体系の工夫には、成果主義に基づくインセンティブ制度や報酬の透明性と公平性の確保が重要です。
成果や貢献度に応じた報酬やボーナスが支給されると、従業員のモチベーションを高まるきっかけに繋げられます。報酬の透明性と公平性に関しては、報酬制度の基準や評価プロセスを明確にしましょう。報酬の透明性は、従業員が自身の成果に見合った報酬を受け取ることで、働きがいとモチベーション向上に繋がり、公平性は従業員間の不公平感や不満を減らす効果があります。
5.ポジティブな職場文化の醸成
ポジティブな職場文化を醸成するには、表彰制度の導入と社内イベントや活動の推進が重要です。
表彰制度を導入することで、優れた業績や貢献を称える機会を提供し、従業員のモチベーションと働きがいを高めます。さらに、社内イベントや活動を定期的に企画し、従業員同士のつながりや協力関係を促進しましょう。ポジティブな職場文化は、従業員の満足度や働きがいを向上させ、組織全体のパフォーマンスにも良い影響を与えます。
まとめ
この記事で取り上げた5つのポイントを押さえることで、働きがいのある職場を築くことができます。
重要なのは、仕事内容や予算の制約がある場合でも、創意工夫と柔軟な取り組みで各取り組みを実現することです。従業員の幸福感と働きがいを重視する企業文化を醸成し、人材の定着や生産性の向上につなげましょう。