この記事では、利用頻度の高い Googleスプレッドシート 関数 使い方 を解説しています。
Googleスプレッドシートは、データの整理や計算を手軽に行える優れたツールですが、その効果的な利用には数々の関数の理解が欠かせません。
初心者でもわかりやすいように Googleスプレッドシート 関数 使い方 を解説します。利用頻度の高い関数の具体例を交えながら使用方法をマスターしましょう。
Googleスプレッドシートの概要はこちら
Googleスプレッドシート 関数を使う基本的な手順
下記の手順を覚えることで、Googleスプレッドシート上で関数を簡単かつ効果的に利用できます。
関数を駆使することで、大量のデータを効率的に処理し、スプレッドシートをより強力なツールとして活用できます。
- セルの選択
関数を適用したいセルを選択します。 - 関数の入力
選択したセルに、計算や処理を行いたい関数を入力します。関数は= 関数名(引数)
の形をとります。例えば、=SUM(A1:A5)
はA1からA5までのセルの合計を計算します。 - 引数の指定
関数には引数が必要です。引数とは関数が操作するデータやセル範囲です。引数はカンマで区切って指定し、必要な場合は複数の引数を使用します。例えば、=AVERAGE(B1:B10)
はB1からB10までのセルの平均を計算します。 - セル範囲の指定
多くの関数では特定の範囲内のデータに対して処理を行います。セル範囲はアルファベットと数字の組み合わせで指定し、コロン(:)で範囲を示します。 - 関数の実行
入力が完了したら、Enterキーを押すか、セルの編集モードを終了して関数を実行します。スプレッドシートは自動的に計算を行い、結果を表示します。 - 関数の自動補完
関数名を入力する際には、一部を入力した後に「Tab」キーを押すことで関数名が自動補完され、入力が簡略化されます。
Googleスプレッドシート 関数 は数多くの種類が存在する
目的、用途に合う様々な関数が存在するため、下記に利用頻度の高い Googleスプレッドシート 関数 をまとめました。
データ集計の面において、時短に繋がるものが数多くありますので、積極的に使用していきましょう。
(数多くの関数を紹介しているため、下記の目次から一覧をご覧ください)
本記事の構成(=もくじ)
- 計算、集計 関係
- データ検索 関係
- データ取得 関係
- 管理 関係
- 24. IF 関数: 条件による値の振り分け
- 25. CONCATENATE 関数: テキストの結合
- 26. ARRAYFORMULA 関数: 配列関数で一度に複数のセルを処理
- 27. QUERY 関数: SQLスタイルのデータクエリ
- 28. SPARKLINE 関数: 小さなグラフを作成
- 29. HYPERLINK 関数: ハイパーリンクを挿入
- 30. TRANSPOSE 関数: 行と列を入れ替える
- 31. CONCAT 関数: 複数のセルを結合
- 32. SPLIT 関数: 文字列を指定した区切り文字で分割
- 33. IMAGE 関数: 画像を挿入
- 34. IFERROR 関数の活用: エラーハンドリング
- 35. ARRAY_CONSTRAIN 関数: 配列のサイズを制限
- 36. N 関数: 値を数値に変換
- 37. SWITCH 関数: 複数の条件に基づいて値を返す
- 38. UNIQUE 関数の動的な利用: 新しいデータが追加されても対応
計算、集計 関係
1. SUM 関数: 合計を簡単に計算しよう!
まず最初に紹介するのは、SUM関数です。
これはセル内の数値を合計するのに便利な関数です。例えば、A列に1, 2, 3という数字が並んでいる場合、=SUM(A1:A3)と入力することで、これらの数字の合計が得られます。
=SUM(A1:A3)
2. AVERAGE 関数: 平均値の計算
次に取り上げるのはAVERAGE関数です。
これはセル内の数値の平均を求めるのに使います。例えば、B列に5, 10, 15が並んでいる場合、=AVERAGE(B1:B3)と入力することで、これらの数値の平均が計算されます。
=AVERAGE(B1:B3)
3. SUMIFS 関数: 複数の条件を満たすセルの合計を計算
SUMIFS関数は複数の条件を満たすセルの合計を計算するのに使います。
例えば、G列に商品別の売上と地域がある場合、=SUMIFS(G1:G100, D1:D100, “A001”, E1:E100, “東京”)と入力することで、商品コードがA001かつ地域が東京の売上合計が表示されます。
=SUMIFS(G1:G100, D1:D100, "A001", E1:E100, "東京")
4. IFERROR 関数: エラーを回避して安全な計算
IFERROR関数は計算中にエラーが発生した場合、特定の値を表示させることができます。
例えば、特定のセルの割り算結果を表示する際に、=IFERROR(A1/B1, “エラー”)と入力することで、エラーが発生した場合には”エラー”が表示されます。
=IFERROR(A1/B1, "エラー")
5. AVERAGEIF 関数: 条件に合致するセルの平均値を計算
AVERAGEIF関数は条件に合致するセルの平均値を計算するのに使います。
例えば、AI列に科目、AJ列に点数がある場合、=AVERAGEIF(AI1:AI100, “数学”, AJ1:AJ100)と入力することで、数学の点数の平均値が表示されます。
=AVERAGEIF(AI1:AI100, "数学", AJ1:AJ100)
6. QUERY 関数の高度な利用: 複数の条件や集計
QUERY関数は高度なデータの検索や集計にも使えます。
例えば、Y列に商品、Z列に売上、AA列に日付がある場合、=QUERY(Y1:AA100, “SELECT Y, SUM(Z) WHERE AA >= ‘2023-01-01’ GROUP BY Y”)と入力することで、2023年1月1日以降の商品ごとの売上合計が表示されます。
=QUERY(Y1:AA100, "SELECT Y, SUM(Z) WHERE AA >= '2023-01-01' GROUP BY Y")
7. COUNTIF 関数: 条件に合致するセルの数を数える
COUNTIF関数は条件に合致するセルの数を数えるのに役立ちます。
例えば、F列にテストの得点が入っている場合、=COUNTIF(F1:F100, “>80”)と入力することで、80点を超える得点の生徒の数が表示されます。
=COUNTIF(F1:F100, ">80")
8. COUNTIFS 関数: 複数の条件でセルの数を数える
COUNTIFS関数は複数の条件でセルの数を数えるのに使います。
例えば、AD列に科目、AE列に成績がある場合、=COUNTIFS(AD1:AD100, “数学”, AE1:AE100, “A”)と入力することで、数学で成績がAの生徒の数を数えることができます。
=COUNTIFS(AD1:AD100, "数学", AE1:AE100, "A")
9. IF 関数のネスト: 複雑な条件分岐
IF関数は条件分岐の基本ですが、複雑な条件分岐が必要な場合、IF関数のネストが役立ちます。
例えば、AB列に成績があり、AC列に欠席日数がある場合、=IF(AB1=”A”, IF(AC1>5, “欠席多め”, “良好”), “合格”)といった形で、成績や欠席日数に基づいて複雑な判定ができます。
=IF(AB1="A", IF(AC1>5, "欠席多め", "良好"), "合格")
10. FILTER 関数: 条件に基づいてデータを抽出
FILTER関数は特定の条件に基づいてデータを抽出するのに役立ちます。
例えば、L列に商品と売上がある場合、=FILTER(L1:M100, M1:M100 > 1000)と入力することで、売上が1000以上の商品のデータを表示できます。
=FILTER(L1:M100, M1:M100 > 1000)
データ検索 関係
VLOOKUP関数 | データの検索 |
INDEX-MATCH関数 | 検索と参照を組み合わせた高度な検索 |
REGEXMATCH関数 | 正規表現で文字列を検索 |
INDEX-MATCH関数 | 複雑な検索 |
HLOOKUP関数 | 横方向の検索 |
11. VLOOKUP 関数: データの検索
VLOOKUP関数は表の中からデータを検索するのに便利です。
例えば、D列に商品コードと価格がリストされている場合、=VLOOKUP(“A001”, D1:E100, 2, FALSE)と入力することで、商品コードがA001の商品の価格が表示されます。
=VLOOKUP("A001", D1:E100, 2, FALSE)
12. INDEX-MATCH 関数: 検索と参照を組み合わせた高度な検索
INDEX-MATCH関数は検索と参照を組み合わせた高度な検索に使います。
例えば、H列に社員番号と名前がある場合、=INDEX(H1:H100, MATCH(“山田太郎”, I1:I100, 0))と入力することで、名前が”山田太郎”の社員の社員番号が表示されます。
=INDEX(H1:H100, MATCH("山田太郎", I1:I100, 0))
13. REGEXMATCH 関数: 正規表現で文字列を検索
REGEXMATCH関数は正規表現を使用して文字列を検索するのに役立ちます。
例えば、R列にメールアドレスがある場合、=REGEXMATCH(R1, “^[a-zA-Z0-9._%+-]+@[a-zA-Z0-9.-]+\.[a-zA-Z]{2,}$”)と入力することで、有効なメールアドレスかどうかを確認できます。
=REGEXMATCH(R1, "^[a-zA-Z0-9._%+-]+@[a-zA-Z0-9.-]+\.[a-zA-Z]{2,}$")
14. INDEX-MATCH 関数のネスト: 複雑な検索
INDEX-MATCH関数もネストすることで複雑な検索が可能です。
例えば、AF列に商品コード、AG列に地域、AH列に売上がある場合、=INDEX(AH1:AH100, MATCH(“A001”, AF1:AF100, 0), MATCH(“東京”, AG1:AG100, 0))と入力することで、商品コードがA001かつ地域が東京の売上が表示されます。
=INDEX(AH1:AH100, MATCH("A001", AF1:AF100, 0), MATCH("東京", AG1:AG100, 0))
15. HLOOKUP 関数: 横方向の検索
HLOOKUP関数は横方向の検索に利用できます。
例えば、=HLOOKUP(“条件”, A1:Z10, 2, FALSE)といった形で、条件に合致するデータを横方向に検索できます。
=HLOOKUP("条件", A1:Z10, 2, FALSE)
データ取得 関係
16. IMPORTRANGE 関数: 別のスプレッドシートからデータを取得
IMPORTRANGE関数は別のスプレッドシートからデータを取得するのに使います。
例えば、=IMPORTRANGE(“スプレッドシートのURL”, “シート名!A1:B10”)と入力することで、指定した範囲のデータを取得できます。
=IMPORTRANGE("スプレッドシートのURL", "シート名!A1:B10")
17. RANDBETWEEN 関数: 指定した範囲内の乱数を生成
RANDBETWEEN関数は指定した範囲内の乱数を生成するのに使います。
例えば、=RANDBETWEEN(1, 100)と入力することで、1から100までのランダムな整数が生成されます。
=RANDBETWEEN(1, 100)
18. GOOGLEFINANCE 関数: ファイナンス情報を取得
GOOGLEFINANCE関数は株価や通貨の情報を取得するのに利用できます。
例えば、U列に銘柄コードがある場合、=GOOGLEFINANCE(“TICKER:U1”)と入力することで、その銘柄のファイナンス情報を取得できます。
=GOOGLEFINANCE("TICKER:U1")
19. IMPORTXML 関数: ウェブページからデータを取得
IMPORTXML関数はウェブページからデータを取得するのに利用できます。
例えば、=IMPORTXML(“ウェブページのURL”, “//div[@class=’classname’]”)と入力することで、指定したクラスのデータを取得できます。
=IMPORTXML("ウェブページのURL", "//div[@class='classname']")
20. QUERY 関数の動的な利用: インポートデータの更新と連動
QUERY関数は動的な利用ができ、特に外部からデータをインポートしている場合に便利です。
例えば、外部スプレッドシートのデータをインポートしている場合、=QUERY(IMPORTRANGE(“外部スプレッドシートのURL”, “シート名!A1:B100”), “SELECT A, B WHERE B > 100”)といった形で、外部データを自動的に取得し、条件に基づいて表示することができます。
=QUERY(IMPORTRANGE("外部スプレッドシートのURL", "シート名!A1:B100"), "SELECT A, B WHERE B > 100")
21. IMPORTDATA 関数: 外部ウェブサイトのデータを取得
IMPORTDATA関数は外部ウェブサイトのデータを直接取得するのに役立ちます。
例えば、=IMPORTDATA(“https://example.com/data.csv”)といった形で、CSVファイルなどのデータを直接取り込むことができます。
=IMPORTDATA("https://example.com/data.csv")
22. NOW 関数: 現在の日時を取得
NOW関数は現在の日時を取得するのに使います。
例えば、=NOW()といった形で、現在の日時を取得できます。
=NOW()
23. UNIQUE 関数: 重複を排除した一意の値を取得
UNIQUE関数はセル内の重複した値を排除して一意の値のリストを取得します。
例えば、N列に部門がある場合、=UNIQUE(N1:N100)と入力することで、部門の一覧を取得できます。
=UNIQUE(N1:N100)
管理 関係
24. IF 関数: 条件による値の振り分け
IF関数は条件に基づいて値を振り分けるのに非常に役立ちます。
例えば、C列に成績が入力されている場合、=IF(C1 >= 60, “合格”, “不合格”)と入力することで、合格か不合格かが表示されます。
=IF(C1 >= 60, "合格", "不合格")
25. CONCATENATE 関数: テキストの結合
最後に紹介するのはCONCATENATE関数です。
これは複数のセルに分かれているテキストを一つにまとめるのに使います。例えば、E列に苗字と名前が別れている場合、=CONCATENATE(E1, ” “, F1)と入力することで、苗字と名前が結合されます。
=CONCATENATE(E1, " ", F1)
26. ARRAYFORMULA 関数: 配列関数で一度に複数のセルを処理
ARRAYFORMULA関数はセル内で複数の計算を一度に行い、配列として結果を出力します。
例えば、K列に数値が入っている場合、=ARRAYFORMULA(K1:K100 * 1.1)と入力することで、全ての数値に1.1倍の計算が一括で行われます。
=ARRAYFORMULA(K1:K100 * 1.1)
27. QUERY 関数: SQLスタイルのデータクエリ
QUERY関数はSQLのようなクエリを実行し、データを抽出できます。
例えば、O列に商品と売上がある場合、=QUERY(O1:P100, “SELECT * WHERE P > 1000”)と入力することで、売上が1000以上の商品データを取得できます。
=QUERY(O1:P100, "SELECT * WHERE P > 1000")
28. SPARKLINE 関数: 小さなグラフを作成
SPARKLINE関数はセル内に小さなグラフを作成するのに使います。
例えば、Q列に日ごとの売上がある場合、=SPARKLINE(Q1:Q30, {“charttype”, “line”})と入力することで、30日間の売上推移の小さな折れ線グラフを表示できます。
=SPARKLINE(Q1:Q30, {"charttype","line"})
29. HYPERLINK 関数: ハイパーリンクを挿入
HYPERLINK関数はセルにハイパーリンクを挿入するのに使います。
例えば、S列にウェブサイトのURLがある場合、=HYPERLINK(S1, “リンクテキスト”)と入力することで、指定したURLへのリンクが挿入されます。
=HYPERLINK(S1, "リンクテキスト")
30. TRANSPOSE 関数: 行と列を入れ替える
TRANSPOSE関数は行と列を入れ替えるのに便利です。
例えば、T列に縦に並んだデータがある場合、=TRANSPOSE(T1:T10)と入力することで、横にデータが並ぶようになります。
=TRANSPOSE(T1:T10)
31. CONCAT 関数: 複数のセルを結合
CONCAT関数は複数のセルの内容を結合するのに使います。
例えば、V列に苗字と名前が別れている場合、=CONCAT(V1, ” “, W1)と入力することで、苗字と名前を結合できます。
=CONCAT(V1, " ", W1)
32. SPLIT 関数: 文字列を指定した区切り文字で分割
SPLIT関数は文字列を指定した区切り文字で分割するのに役立ちます。
例えば、X列にカンマで区切られたデータがある場合、=SPLIT(X1, “,”)と入力することで、カンマで分割されたデータが表示されます。
=SPLIT(X1, ",")
33. IMAGE 関数: 画像を挿入
IMAGE関数は指定した画像をセルに挿入するのに使います。
例えば、Z列に画像のURLがある場合、=IMAGE(Z1)と入力することで、そのURLの画像が表示されます。
=IMAGE(Z1)
34. IFERROR 関数の活用: エラーハンドリング
IFERROR関数はエラーハンドリングに利用できます。
例えば、外部データのインポートや計算式がエラーを返す可能性がある場合、=IFERROR(IMPORTRANGE(“外部スプレッドシートのURL”, “シート名!A1:B100”), “エラーが発生しました”)といった形で、エラーが発生した場合に特定のメッセージを表示できます。
=IFERROR(IMPORTRANGE("外部スプレッドシートのURL", "シート名!A1:B100"), "エラーが発生しました")
35. ARRAY_CONSTRAIN 関数: 配列のサイズを制限
ARRAY_CONSTRAIN関数は配列のサイズを制限するのに使います。
例えば、=ARRAY_CONSTRAIN(A1:B100, 10, 2)といった形で、A1:B100のデータを10行2列に制限できます。
=ARRAY_CONSTRAIN(A1:B100, 10, 2)
36. N 関数: 値を数値に変換
N関数はセル内の値を数値に変換するのに使います。
例えば、=N(“123”)といった形で、文字列の”123″を数値に変換できます。
=N("123")
37. SWITCH 関数: 複数の条件に基づいて値を返す
SWITCH関数は複数の条件に基づいて値を返すのに役立ちます。
例えば、=SWITCH(A1, “条件1”, “値1”, “条件2”, “値2”, “条件3”, “値3”, “その他”, “デフォルト”)といった形で、A1の値に応じて条件ごとに異なる値を返すことができます。
=SWITCH(A1, "条件1", "値1", "条件2", "値2", "条件3", "値3", "その他", "デフォルト")
38. UNIQUE 関数の動的な利用: 新しいデータが追加されても対応
UNIQUE関数を動的に利用する場合、範囲全体を指定せずに、列ごとに指定すると新しいデータが追加されても対応できます。
例えば、=UNIQUE(A:A)といった形で、A列の一意の値を取得できます。
=UNIQUE(A:A)